「Webサイトをつくった方がいいんだろうか?」
「ロゴを新しくした方がいいんでは?」
「Instagramだけで発信していて大丈夫だろうか?」
事業を続けていると、そんなふうに「何かをつくった方がいいのでは?」と考えるタイミングがあります。
もちろん、ロゴやWebサイト、パンフレットなどの制作物が必要になることはありますが、わたしたちは、何をつくるかを決める前に、一度立ち止まって整理した方がいいことがあると考えています。
それは、
「誰に、何を、どう伝える必要があるのか。」
ということです。
つくるものを先に決めてしまうと、本当は必要ではなかったものをつくってしまったり、つくったあとになって「何を載せればいいのかわからない」と迷ったりすることがあります。
まずは、事業の背景や現在の状況を整理するところから始めてみます。
1. 誰に知ってほしいのか
最初に考えたいのは、「誰に届けたいのか」です。
できるだけ多くの人に知ってもらいたい、という気持ちは自然なものです。
ただ、実際の事業では、すべての人に同じことを伝える必要はありません。
たとえば同じ会社でも、
- 商品を買ってくれる人
- 一緒に働く人
- 取引先
- 地域の人
- これから事業を知る人
では、知りたいことがそれぞれ違います。
まずは「今、誰に知ってもらうことが事業にとって大切なのか」を考えてみます。
相手が変われば、伝える内容も、伝え方も変わります。
2. その人に、何を知ってほしいのか
次に考えたいのが、「何を知ってほしいのか」です。
商品やサービスの内容だけが、伝えるべきこととは限りません。
- なぜこの事業を始めたのか。
- どんな考えで仕事をしているのか。
- 何を大切にしているのか。
- 他との違いはどこにあるのか。
こうした背景が、相手にとって事業を理解する手がかりになることもあります。
一方で、伝えたいことをすべて並べればいいわけでもありません。
自分たちが話したいことと、相手が知る必要のあることは、必ずしも同じではないからです。
「これを知ってもらえたら、次の行動につながる」
そこまで考えてみると、必要な情報が少し見えやすくなります。
3. 今は、何が伝わっていないのか
伝えたいことが見えてきたら、現在の状態も確認します。
- Webサイトはあるけれど、事業内容が今と合っていない。
- Instagramでは日々発信しているけれど、初めて見る人には全体像がわかりにくい。
- 会社案内はあるけれど、仕事内容しか載っておらず、考え方や強みが伝わっていない。
- そもそも、紹介や口コミだけで仕事が成り立っていて、情報をまとめた場所がない。
こうして現在地を見ていくと、「何をつくるべきか」より先に、「どこに不足があるのか」が見えてきます。
場合によっては、新しいものをつくるより、すでにあるものを整理した方がいいこともあります。
4. そのために、本当に必要なものは何か
ここまで整理して、ようやく「何をつくるか」を考えます。
Webサイトが必要なこともあります。
ロゴを見直す必要があるかもしれません。
パンフレットや採用資料が必要になる場合もあります。
一方で、Instagramのプロフィールや発信内容を整えるだけで十分なこともありますし、言葉を整理することから始めた方がいい場合もあります。
わたしたちは、制作物は目的ではなく、伝えるための手段だと考えています。
だからこそ、
「作れるから作る」のではなく、「必要だから作る」。
その順番を大切にしています。
何をつくるか決まっていなくても、相談していい
デザイン事務所に相談するとき、「ロゴをお願いしたい」「Webサイトをつくりたい」と、依頼内容を決めてから相談しなければならないと思われることがあります。
けれど、本来はそこまで決まっていなくても構いません。
「今の伝え方に違和感がある」
「事業が変わってきたけれど、どう見せればいいかわからない」
「発信しているものの、何を伝えるべきか整理できていない」
そんな状態も、十分に相談の入口になります。
事業の背景や現在の状況を聞きながら、何を伝える必要があるのかを整理し、そのうえで必要な手段を考える。
TARUKOTOdesignでは、そんな順番で仕事を始めています。
何をつくるかを決める前に、まずは自分たちの事業を少し整理してみる。
その時間が、その後につくるものを、より意味のあるものにしてくれるはずです。